代官山・蔦屋書店。
訪れる度に素敵だなと思う空間。
なぜこのような空間を、"TSUTAYAが"作ろうと思ったのか?
山手通り沿いにあるカフェ・ミケランジェロの常連さんだったという社長。
代官山プロジェクトの構想を、以前から店長にも伝えていたそう。
どのような思いで社長がこの代官山プロジェクトに臨んだのか?
そこを探りたくてこの本を手に取りました。
以下は、特に印象に残った3点を紹介してます。
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①CCCは”企画を創る会社"であること。
TSUTAYAで売っているものは"ライフスタイル"。
訪れる人をポジティブにすることが、TSUTAYAのミッション。
:TSUTAYA=ただのレンタル事業だと思っていたことを反省しました。。
いまや"シェア”の概念も広まり、ごく自然に受け入れていますが
【所有を提供する】という部分にライフスタイルの大きな変化を見いだしていた社長の思い並びに先見性はすごいと思いました。
②代官山蔦屋は、プレミアエイジ(50-65歳のオトナ)を対象としていること。
なぜプレミアエイジなのか?
時間的余裕があるということもさることながら、ライフスタイルを創りだすことに、能動的な層であるから。
プレミアエイジを呼び込むことで、そのオトナに憧れる下の世代も集まってくる。
代官山プロジェクトではそのような場所にしたい。
:てっきり、お洒落でluxeな空間なので、20-30代の若者をターゲットにしていると思っていました。。
社長ご自身も還暦を迎えたことも有り、プレミアエイジの世代が20代の頃に新たなライフスタイルを発掘したという自信があるのだなあと感じました。
また、素敵な大人が集まる場所には、その大人に憧れる人(世代を問わず)が集まる傾向は実社会でも良く有ることです。
そのようなサロンのような場所を、図書館やカフェという空間を媒介にして代官山に創りたいという社長の思いを感じることが出来ました。
エネルギッシュな大人はかっこいい!!
③代官山プロジェクトでつくりたいものは、図書館、そして魅力的なカフェ。
なぜ図書館なのか?
それは、プレミアエイジをインスパイアし、クリエイティビティを高めるような場所であるから。
人はカフェに、流れる時間を求めにくるもの。
『カフェが欲しい』と人が言う所の真意は、「おいしいコーヒー屋が欲しい」ではなく
「ゆったりとした時間を過ごす場所が欲しい」ということ。
カフェ、すなわちライブ性があり常に変化する空間を提供していきたい。
:これは想像通りです。魅力的な図書館・カフェという空間作りをしていきたいという旨のお話。
常連であるミケランジェロを気遣って、あえてカフェを路面店にしなかったというエピソードも(この本には出てきませんが)伺ったことがあります。
OPENからもうすぐ約1年ですが、当初の構想を崩すことなく新たなライフスタイルを生み出す人達の集積地になってほしいと思います。
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【読了】